NEWｓ２８号　鉄人ジャーナル

　神戸市西区の介護付き有料老人ホーム「はぴね神戸学園都市」の元職員３人が入所する女性（７３）を虐待していた事件で、逮捕された介護福祉士、松田光博容疑者（４０）が担当していた８０代の女性入所者が昨年１月、ベッドでうつぶせになって死亡していたことが１４日、施設関係者らへの取材で分かった。女性は１人で寝返りすることが困難だったにもかかわらず、うつぶせで死亡していた点を不自然と指摘する声があったが、最終的に医師が病死と診断したため、死亡した経緯は調査されていないという。

　またこの女性が死亡する直前の昨年１月中旬、松田容疑者がこの女性の車いすを持ち上げるなどの虐待をした疑いのあることも判明。神戸市も１月５日の施設への立ち入り調査後、この女性に対する虐待問題や女性の死亡について把握しており、詳しい経緯について事情を聴いている。

　施設関係者らによると、この女性は昨年１月下旬、ベッドでうつぶせ状態で死亡しているのが見つかった。当時は夜間で、夜勤中の松田容疑者が１人で女性らを見回りしていたという。

　女性は身体的問題から１人で寝返りを打つことが困難な状態だったといい、施設の一部職員の間では、女性の死亡した経緯に不審な点があるとの疑問の声が上がっていた。ただ、医師が「病死」と診断したことなどから、「なぜうつぶせになっていたのか」など詳しい経緯は分からないままになっている。

　施設の運営会社「ケア・リンク」（東京）の広報担当者は、産経新聞の取材に対し、「女性が死亡した経緯について不審だとする声が内部にもあったことは承知しているが、医師の『病死』との診断を受け入れた」と話している。

　兵庫県警は１４日午前、７３歳の入所女性に対する暴行容疑で、同施設の家宅捜索を始めた。

ソース元　産経新聞 2月14日(火)15時19分配信

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